ZUKEN TEC NEWS

サーマルマネジメントセミナー2020 開催レポート

11月27日(金)に「サーマルマネジメントセミナー2020 5G時代に挑む!基板放熱型熱設計の実践」を開催しました。例年は、東京と大阪で年2回、オフラインのセミナーとして開催していましたが、コロナ禍に見舞われた今年は初のオンライン開催としました。

当日は、200名を超える方にご参加いただき、引き続き、製品分野を問わずエレクトロニクス製品設計における熱設計・熱問題対策への関心の高さを知る機会となりました。

本記事では、ご参加いただいた方々にご協力いただいたアンケート結果をご紹介します。少しでも、当日の雰囲気をお伝えできれば幸いです。

アンケート集計結果

ご参加いただいた方には、各セッションのご感想などと合わせて、アンケートにご協力(有効回答数180名)いただきました。その中から、熱設計・熱問題対策についての課題感や取り組みに関する質問と回答結果をご紹介します。

Q.貴社で熱設計を主に担当するのは何方ですか?

6割強の方が普段から熱設計を担当している、もしくはご自身の所属している部門で担当していると回答されました。(左側の円グラフ)一方、熱設計を担当しないと回答された方には、「では、何方が担当ですか?」とおたずねしています。(右側の棒グラフ)わずかな差ではありますが、依然として熱設計の担当者・担当部門は機械設計者・部門との回答が最多数となりました。また、“その他”に付記していただいたコメントには、機械設計者と電気設計者の分業や製品開発の内容によって分担が変わる、といった趣旨の回答が複数ありました。これは、過去のアンケート時には見られなかった回答です。

 

Q. 熱設計を行う際に「最も」苦慮されることは、どのようなことですか?(択一)

熱設計の課題については、その性質上、複合的なものであることが自然だと思いますが(実際に“その他”の回答では、複合的な悩みを抱えているというコメントをいただいています。)、本アンケートでは、“「最も」苦慮すること”として択一式としました。グラフの通り、結果は「知識・経験の不足」が圧倒的多数となりました。

前回のサーマルマネジメントセミナー(2019年11月)でも、同様のアンケートを行いましたが、この時には択一式ではなく、複数選択で回答いただいたことからか、「消費電力の推定」「部品や材料の仕様確認」にも回答が集まりました。今回、択一式としたことで、参加者の皆様の最も大きな悩みは「知識・経験の不足」であったのではないでしょうか。

一方で、「熱設計に適したツールが無い」「過去の熱設計のデータ・履歴が探しにくい/見つからない」といった、設計を進める上での環境に対する悩みを持つ方は少なく、多くの企業では、CAEやナレッジを共有する仕組みは、すでに整備されているということだと推察しています。

 

Q.熱設計に関連する貴社内での取り組みについて教えてください。(複数選択可)

熱設計についての課題解決の取り組みについても、お聞きしました。グラフをご覧いただいた通り、「個々人が無償セミナーを受講」が圧倒的多数です。次いで「熱設計に適したツールの導入・運用」と続きますが、僅差の3位は「個々人が外部の有償セミナーを受講」となり、グラフに赤枠でハイライトしたように、「社内講師による勉強会・研修の実施」「社外講師を招いた勉強会・研修の実施」といった、企業として(組織として)の取り組みと比較すると、その差は歴然です。

また、前掲のとおり、「熱設計を行う際に『最も』苦慮すること」(≒課題)で、最も回答が集まったのは「知識・経験の不足」です。この2つのアンケート結果から、「最前線で製品設計を行っているエンジニアは、熱設計に関する知識・経験を、より深めたい・得たいと考えているが、その方法は個々人のスキルアップの努力に委ねられている。」と解釈することができそうです。これは、熱設計に関する様々なソリューションを提供している弊社の実感とも合致します。スキルアップ・スキル習得といった成果が見えにくく、また、熱設計の特性上、複数の部門が足並みを揃えて実施する、という決断は決して簡単なものでは無いと思います。

 

「知識・経験の不足」を組織で効率的に解決するには?

前述の通り、容易では無いこととは言え、打ち手が無いわけではありません。「知識・経験の不足」を組織で効率的に解決する手段のひとつとして、弊社の「熱設計教育サービス」をお勧めします。受講いただいたお客様からは、

  • 基本的な知識の習得・定着の良い機会となった
  • 実践的な内容であったため、DRの質が向上する等、目に見える効果があった
  • 受講をきっかけに、熱起因の大きな手戻りを防ぐことができた

といったご意見をいただいているサービスです。

ベテランから若手のエンジニアまで、同じテキスト・カリキュラムで熱設計に関する基本的な知識を総ざらいする機会を設けることで、お客様の製品設計における、熱問題発生の未然防止、コストダウンに貢献できるプログラム・サービスであると自負しています。

また、2020年は新型コロナウイルスの流行によって、従来型の集合研修の実施が難しくなった年にもなりました。そのような社会情勢にも対応するべく、弊社の「熱設計教育サービス」は、e-learningやオンライン講義にも対応しています。研修の実施には、カリキュラム・テキストの内容のみならず、受講対象者の選抜・選択、日程、場所などの実施形態、実施後の振り返りの内容など、多岐に渡る準備が必要です。それらの準備をワンストップでご支援できる弊社のサービスをご覧いただければ幸いです。

導入事例やサービスの詳細についてご不明な点は、お気軽にお問合せください。

 


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